Interview

インタビュー

2018年入社

ファイナンシャルプロフェッショナルユニット

TAKUYA

プロフィール

岩手県出身。2018年4月入社。
埼玉大学 理学部数学科卒業。
東北大学大学院 理学研究科数学専攻 修士課程修了、博士課程進学。
2018年6月まで新人研修を受け、その後、金融系案件に従事。


愛読書:
Stochastic Analysis on Manifolds
(修士のセミナーで読み始めてから早6年。未だに読み返したりします。大切なことはすべてこれで教わりました)
たからもの:
祖父の形見のハミルトンの腕時計
(壊れています。今はもう動かないおじいさんの時計です。直そうとしたら修理費が私のキャパシティをオーバーしたので保留しています。いつか直して使いたいです)
好きな有名人:
ダウンタウン松本人志
(「ダウンタウンのごっつええ感じ」のDVDは古いバージョンも新しいバージョンも全巻持っています。休日の癒しのひとつです)


本日のランチはインドカリー。顔よりも大きなナンを同僚と一緒に。

ご本人曰く、「数学が大好き」。社内でも定評ある数学好き、勉強好き。理系の勉強好きなんて、お話についていけるか少々緊張して挑んだインタビューでしたが、コミュニケーションに長けたお話に通常の二倍のお時間をいただいたインタビューとなりました。

金融機関に常駐して開発業務

お客様先(金融機関)に常駐しています。

専門用語では「アンチ・マネー・ロンダリング」と呼ばれますが、何円預けた・引き出した・振り込んだという取引データの中からあやしそうな取引を自動的に検知するツールのシステム開発・保守・運用の業務に携わっています。

入社後の社内研修を終えてそのプロジェクトに参加した時には、すでに佳境という状況でした。SASが使える人材がいないか弊社にお声がかかって、わたしとあともう1人が加わったという経緯です。わたしにとって、お客さまと話しながら連携していく初めての仕事でした。

始まっているプロジェクトにスムーズに途中参画

途中からの参画でまずわたしが念入りに行ったのは、それまでに整備されているローカルルールをしっかりと把握するということでした。これが途中参画でも問題なくすすめられた要因だったのかなと今としては思いますね。

その現場に、わたしと一緒に行っているのは弊社の6年目の先輩なんですが、わからないことがあったらすぐにプロジェクトのえらい人に確認をとりなさい、とりあえずメールをどんどん投げなさい、メールにはプロジェクトメンバーをccで入れて今どういうことをしているかみんなに見えるようにしておきなさいなど、ビジネスのイロハのようなことを教わりました。最初のプロジェクトで先輩からOJTとして細かなことまで指導していただいて、だいぶ助かっていると思っています。

1日のスケジュール

8:40 出社
9:00-9:30 メールチェック
9:30-11:00 集計作業
11:00-12:00 定例ミーティング
12:00-13:00 昼食
13:00-16:00 集計作業
16:00-17:00 レポーティング、納品
17:00-17:30 メールチェック、明日なにを行うかの確認
17:30- 帰宅

先輩との密なコミュニケーション

まず先輩と密接にミーティングをして、プロジェクトの進め方を密に練ってから、それを元にしてわたしがプロジェクトメンバーに伝えました。例えば開発の段階で、仕様書や運用手順書などのドキュメントを誰が見てもわかるように整備したり、毎月手作業でやらなければいけない面倒な作業をある程度自動化したりといったことですね。先々のことを見通して開発を進めることは楽しかったです。

現場の先輩とのコミュニケーションは、なんていうか空気感というか、お互いに価値観が合う方なので非常にやりやすいと思っています。

失敗を糧にできる土壌のある社風

実を言うと、現場で一度失敗をしました。それでも現場の先輩は、「失敗をすることは誰にでもあることだから、次に同じ失敗をしなければいい。なぜこういう失敗をしたのか、次に失敗しないためにはどうしたらいいかを考えて実践してくれればいいから」と言っていただけたので、それをちゃんと実践するように心がけています。

失敗した身で言えることではないのですが、失敗って誰でもあることだと思うんです。その初回の失敗を許せる土壌かどうかが、その後、失敗を糧に成長できるか大きく違いを生むと思っています。弊社にはその空気が全体的にあると感じていて、若手を育てるという意味で皆さんすばらしい方たちだなと実感しています。

失敗した時の心構え

失敗に気づいた時は、やらかしてしまった、どうしようとすごく不安でした。できることなら隠し通したいのですが、でも、隠し通せるレベルのものじゃないなと思ったので、早々に白状して助けを乞いました。白状することはやっぱりためらいましたね。ミスしたと最初に発覚して、それから半日ほどかけて自分でいろいろやってみて、ああいよいよだめだなと思い、白状しました。

失敗した時の対処法は、大学院時代の研究生活で身についたことです。わからないことにずっと時間をかけても解決できないことは往々にしてあります。かと言って、失敗をしてすぐに助けを乞うて聞くのも、それは自分のためにもならないし、相手の工数も使わせてしまいます。ある程度自分の中でラインを決めて、ここまではがんばろう、ここまでやってだめだったら聞こうという線引き、スイッチのオンオフみたいなものは、研究生活で身につけた術(すべ)の一つなのかなと思います。

というのも、自分で何もしないで質問しても、何がわからないかわからない状態で質問をしてしまうので、それは質問される側も困りますよね。でも、こうしてみてもだめでした、次はこうしてみてもだめでしたとある程度説明できれば、相手もアドバイスできると思うんです。結局、自分が今まで何をしたか、どこがわかっていないかを明確にしたうえで質問をしなければならないなっていうのは常々思っているので、そこは意識しました。

博士課程から企業へ

わたし、実は博士課程を卒業したわけでなくて中退なんですね。

そもそも、なぜドクターまでいったにもかかわらず民間に就職したか。普通は博士課程まで進んだ時点で、そういう人たちの頭の中には大学教員、アカデミックな中で研究者として生きていくという思いが少なからずあると思います。わたしもそうでした。

博士課程って3年なんですが、留年して5年まで伸ばすことができるんです。最大5年まで伸ばして卒業して、研究者として頑張っていくという道もあったんですが、そうなると学費がかかる。わたしは奨学金を借りているので、もし留年したら奨学金も借りられなくなります。それらを考えて、中退して働くという道を選びました。今は、自分が研究したことを活かして社会に貢献しつつ、収入も得られるということに喜びを感じています。

知的好奇心からデータサイエンティスト志望へ

わたしは、もともと数学にしか興味がないというわけではなくて、そもそも数学をやっているのも知的好奇心からで、知らなかったことを知りたいということが源泉なんです。そういう意味では、プログラミングだろうと、今まで全く関わりがなかった業界の知識だろうと、「あ、なんか知らなかったことを知れるって楽しいな」という気持ちがあります。それが今非常に楽しい。なので、案件が変わり、業界が変わると、「あ、こういう感じなんだ」と新たに学んでキャッチアップしていくことを面白いと感じています。

数学科で学んできた数学だけの知識に限らず、勉強に取り組むときの姿勢をそのまま使えそうだし、いろいろ学べて面白そうだなと思い、データサイエンティストを目指して就活を始めました。弊社を含めて何社からか内定をいただきましたが、その中で弊社を選んだ理由の一つは、「いろんな業界に携わることができる」ことです。金融だけに特化した会社もありますが、金融、医療・製薬、マーケティングなどさまざまな業界のことを学べる弊社は、わたしの強い知識欲も満たしてくれそうだなと思って選びました。

弊社が気になっていて、新しいことを学ぶことが苦にならない方にはいいのではないかなと思います。

弊社を知ったきっかけ

データサイエンティストを目指そうと思って就活を始めて、データサイエンティストを雇ってくれるような会社はどこがあるかなといろいろ調べていました。研究室のある建物の掲示板にたまたま合同説明会のパンフレットがあり、その参加企業の中に「株式会社データフォーシーズ」とあるのをみつけました。なんかデータってついているからデータ分析の会社だろうって自分で調べたんです。そして、データサイエンティストしか集めていないような会社なのだとわかり、「あ、面白そう!」と思いました。それが弊社を知ったきっかけです。

結局、その合同説明会には参加しなかったのですが、勝手に一次選考に応募しました。インターンにも参加せず、合同説明会にも参加せずに、いきなり選考に応募して入社したのは、わたしの代ではわたしだけだそうです。

就活中の学生へのメッセージ「共感できる価値観」

大切なのは、自分の価値観だと思います。価値観というのは例えば、とにかくお金が欲しいのか、お金より自分の時間、ワークライフバランスを充実したいのか、ということ。

そういった価値観、そして、社内のコミュニケーションはどうなのか、この人たちと一緒に働けそうか、たぶんそこに尽きると思います。わたしは激務をしてまでお金が欲しいわけではなく、自分の勉強する時間を大事にしたいという考えです。「残業するくらいだったら、家に帰って自分の勉強をしてください」と二次選考の時に言われたので、この会社はいいなと思いました。

弊社では、社内で開催しているノウハウプレゼンというものに学生さんを招待して、オフィス見学もしていただいて、社員と学生さんとで話をしたりもします。そのあたりも弊社の非常にいいところです。社内の人たちとうまくやっていけそうかは、実際に働いているところを見てみたり、話したりしないとわからないですよね。就活の時に受けた他社は、選考時の面接官しか知らないからなかなか判断は難しいなと思いました。

休日の過ごしかた

休日は、基本は何もなければ自宅近くの大学の図書館にこもって数学書を読んでいます。最近は機械学習の理論的な本なども読んでいます。あとは、社内でいくつか勉強会をやっているので、予習をしたりもします。勉強会は、夜に広尾オフィスに戻ってきてだいたい夜7時くらいから2時間程度しています。勉強がわたしの息抜きなんです。

土曜日の午前中は掃除や洗濯をして、昼食は野菜炒めをつくって食べます。午後からは大学の図書館に行きます。土日も夜8時まで開放されているのでどっぷり図書館で過ごし、帰宅してから夕食に野菜炒めを食べます。その後はアマゾンプライムで映画を観たり、録画したテレビ番組を観たりしています。映画はホラーとラブストーリー以外はまんべんなく観ます。学生時代は1日1本単位で観ていましたし、映画館にも毎週のように行き、一度行くと3本くらい観ていたので月40本くらい観ていましたが、今は月10本くらいです。

あと、図書館以外によく行くのは書店です。渋谷東急のジュンク堂書店は専門書がすごく多いので好きです。

学生時代から培った高いコミュニケーション能力

大学も大学院も基本的には、バイト、映画、勉強漬けの日々でした。友達何人かで集まって勉強会のようなものもしていました。勉強会が終わったあとは、みんなでよく飲みに行ったりもしていましたね、そこはちゃんと大学生らしく。

勉強する人には、自分の部屋にこもって一人で黙々と勉強するタイプと、まわりと一緒に勉強会などをするタイプの2タイプがあると思っています。それでいうとわたしは後者です。勉強会を開こうとすると、人を誘って集めるためのちょっとしたくどき文句が必要なんです。参加してもらうためには相手にも利益がないとダメなので、「じゃあ相手の利益は何だろう」と、ちゃんと相手のことをリサーチします。そういえばこんなことをやっていたな、こんなことを言っていたなとつぶさに思い出して、ロジックを組み立てて交渉して相手をくどき落とし、勉強会にこぎつけたということも何回かありました。それは結構ヨロズのことに通じる大事なことだと思います。

自身の今後について

まずは、やっぱり専門家としての知識をつけたいです。今はまだ全然若手で先輩の助けを借りないと現場にも行けないようなひよっこなので、まずはそれを脱却したい。そのためにも今足りないのは、分析の基礎知識とか、ビジネスのイロハとか、プロジェクトを管理する力とか。そこをまずしっかり身につけていきたいなと思っています。

今の段階では、給料を上げるためにまずはビジネスの基本を身につけたいです。そのうえで自分の付加価値はなんだろうと考えて、もともと自分が持っている能力を活かしたうえで、自分の価値を高めていきたいと考えています。そのほうが時間も効率的だと思いますし、楽しい。

そのあとは、どちらかというと、100%管理していくという立場よりは、50-50、あわよくば 70-30くらいで、現場70%、管理30%みたいないいとこどりをしているような人材になれればなぁと思っています。それが一番自分の価値を出しながら仕事ができるスタイルではないかと思っているので、早くそうなりたいですね。そうなればきっと給料も上がってウハウハな人生を送っていけると信じています。(2019/06/06)